メールマガジン第190号を発行しました

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今号の巻頭言より

①ヘイトクライムが残した傷
先日東京の国連大学で、「ブラジル人の日本在住20周年」というセミナーに参加しました。報告者と参加者のなかに、これまで各地で外国人教育に関わってきた多くの仲間たちがいました。
この場で私が認識を新たにしたことがあります。在日ブラジル人の子どもたちが学校から遠ざかっていることが長年問題になっていますが、その理由の根底には、1997年に起きたエルクラノ事件が引き起こした、日本人・日本社会に対する恐れがあるという事実です。
14歳の少年が、外国人だということだけで日本人グループに襲撃され殺されたこの事件に関しては、 西野瑠美子さんの著作『エルクラノはなぜ殺されたのか-日系ブラジル人少年・集団リンチ殺人事件-』(明石書店、1999年)で、すでにお読みになった方が多いと思います。私も当時は衝撃を受けましたが、いつの間にか意識しなくなっていたようです。しかし、ブラジル人たちはそうではなかったのです。

②間もなく第31回全外教研究大会・三重大会です!
いよいよ今週末の8月6日(金)から8日(日)にかけて、年に一度の全外教大会が三重県鈴鹿市にて開かれます。
さまざまな情報や各地での成果を共有し、外国人教育推進のための力と為しましょう。みなさんの参加をお待ちしています。 (EAS)

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メールマガジン第189号を発行しました。

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今号の巻頭言より

「宝塚の放火殺人事件」
今月初め兵庫県宝塚市で起きた事件は、みなさんご存じかと思います。15歳の中学生女子が、日頃から憎しみを溜めていた母親、義父そして妹の一家全員を殺害しようとして、友人とともに深夜自宅に放火した結果、母親は焼死し、残る二人も重傷を負ったと、新聞記事が伝えています。そしてこの一家全員がブラジル国籍であるということも。
外国につながる中学生が起こした事件のうち、過去に大きく報道されたものとしては、2004年の東京・高田馬場が記憶に新しいです。夜中にゲームセンターで出会った5歳男児を13歳女児が、12メートルの高さから衝動的に突き落としたが、幸いかすり傷程度で済んだという事件です。被害者・加害者の双方が外国につながる子どもであったことから、子どもたちの「居場所」をどう確保するかが課題だと、事件を受けて集まった全国の仲間たちと話し合ったのを覚えています。
前回と今回の事件を比較すると、大きく違う点があります。今回の生徒は、事前に燃焼実験をおこなうなどとても計画的に見えるのです。だが直後に後悔した事実などを考慮すると、冷徹な殺人者ではないことが分かります。自らの行為がどのように結果するか、理解はしても実感できないほど孤立を深めていたのでしょうか。
子どもたちに居場所がないのだなと、いずれの場合も強く感じます。ブラジル人生徒は、家庭でも学校でも言葉の壁が立ちふさがり、精神的にも物理的にも傷つけられてきたようです。
私たちおとなは為すべきことを為していない。子どもの健全な成長を保障しない環境下、子どもたちの事件は起こるべくして起こるのです。新たな事件を聞いて驚きはありませんが、自責ばかりが募ります。 (EAS)

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メールマガジン第188号を発行しました

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今号の巻頭言より

「外国籍の先生」

ある新聞に、こんな記事が出ていました。大阪府内の公立小学校に勤務する韓国籍の教員が、担任する児童の保護者から「子どもは先生を選べないから、仕方ないです」と言われたというのです。この教員は、大阪では社会の理解が他府県より進んでいるだろうと考えていたので、ショックを受けたそうです。

府内の小中高校には100人を超える外国籍教員がいるが、彼らの存在を活かし切れるかは日本人にかかっていると、記事は結ばれています。

一人でも多くの人がこの認識を共有し、外国につながる子どもたちが自己実現できる環境を整えたいと願います。 (EAS)

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全国在日外国人生徒交流会の案内

全国在日外国人生徒交流会の詳細が決まりました。

日 時:8月6日(金)14時~7日(土)15時
場 所:鈴鹿青少年センター(三重県鈴鹿市住吉町南谷口・TEL:059-378-9811)
内 容:全国在日外国人生徒交流会に参加
費 用:生徒は2000円、引率は5500円
持ち物:洗面具、筆記具、その他必要なもの
申込み:全外教info-at-zengaikyo.orgまで(-at-は@に変えて下さい)
ビラはhttp://www.zengaikyo.org/pdf/2010seito-z.pdfからダウンロードできます。

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メールマガジン第187号を発行しました

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今号の巻頭言より

先日、外国人学校ネットワークの活動の一環として、県内のイスラム系学校を何人かで訪問しました。モスクに間借りして教育活動を展開するその学校は、オクスフォード大学のカリキュラムを機軸に、英語、アラビア語、日本語教育および教科教育を実践しています。聞くと、父がイスラム圏出身で母が日本人という家庭の子どもがほとんどのようですが、行政からの援助はいっさい受けていないようです。
こうした家族を、日本政府は大事にしません。完全な日本人化を進めたいのでしょうか、行政が補助金を出す対象は、短期滞在の外国人家庭の子どもが通うインターナショナルスクール等に偏っています。
政権交代後、外国人の子どもの教育に関する文部科学省の対応は多少まともになりましたが、相変わらず教育基本指針という最も大事な方向性を示そうとはしていません。朝鮮学校無償化を即断しようとしないことでも明白に、問題の先送りを続けています。
日本はすでに、外国人住民を実際に受け容れており、彼らなしにはこの社会は成り立たない。この社会が、移住者が自己実現できる場にならなければ、誰にとってももはや未来は閉ざされるであろう。こんなことは、少なくとももう十年前には見えていたはずなのに、行政の無策が改まらないのです。

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各地の生徒交流会

奈良県外教第166回在日外国人生徒交流会

2010年6月20日(日)10:00~15:00
飛鳥をレンタサイクルでまわり、朝鮮半島とのつながりや歴史を見ます。
10:00近鉄飛鳥駅前に集合です。簡単な昼食を準備します。
高校生以下は無料です。
詳細は
連絡先 奈良県外国人教育研究会
0742-62-5555

京都・在日外国人生徒交流会

日時 6月19日(土)11時~16時
場所 東九条マダン文庫センター
http://www.zengaikyo.org/pdf/10-0619.pdf

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第31回全外教大会・三重大会の開催要項の案内

第31回全国在日外国人教育研究集会・三重大会の開催要項ができました。

A4判のpdfファイルです。

ダウンロードしてお使い下さい。

http://www.zengaikyo.org/pdf/taikai31-youkou.pdf

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第31回全外教三重大会フィールドワークのご案内

今回のフィールドワークでは、鈴鹿市に残る朝鮮通信使に縁のある有形無形の文化財を訪れる旅を計画しました。近鉄白子駅から鈴鹿市駅まで路線バスと徒歩の行程です。暑い中ですが、ぜひご参加いただきますようご案内いたします。

【青龍寺の扁額】
白子の青龍寺玄関の間に墨書「體用山」の扁額が掲げられています。體用山とは、青龍寺の山号です。筆跡や落款などにより、筆者が朴徳源であることが確認されています。この書が書かれた経緯や伝来の課程などについては明らかではありませんが、朴徳源は、宝暦14(1764)年の第11次朝鮮通信使の通訳として来日していることから、その時に書かれたものと考えられます。
朝鮮通信使関連の扁額は、東海3県では愛知県で2点、岐阜県で1点見つかっているが、いずれも原本をいったん板に写すか、板に直接書き込みそれを日本の細工師が彫りあげたものであり、肉筆の墨書としては唯一の遺例となります。
【鈴鹿市東玉垣町の唐人踊り】
鈴鹿市東玉垣町の牛頭天王社祭礼に奉納される唐人踊りは古い伝統を持ち、地域の保存会のみなさんの努力で今に伝えられています。1976年には鈴鹿市の無形文化財にも指定されました。この唐人踊りがいつ頃から始まったのかは不明です。保存会の方が地域の年長者から聞き取った話によると、この踊りを伝えたのは江戸へ出て成功した商人だと言われています。江戸で流行っていた唐人踊りの衣装や楽器などをまとめて買い、生まれ故郷の鈴鹿の牛頭天王社に奉納したことからこの踊りが始まったとのことです。唐人踊りは、三重県では他にも津市に伝わっており、全国的に見ても今に残されている朝鮮通信使関係の芸能は数少なく貴重なものです。

【朝鮮通信使行列図染絵胴掛(幔幕)】(県の有形民俗文化財)

唐人踊りが残されている鈴鹿市玉垣町から数キロメートル南にある鈴鹿市白子本町の西町自治会倉庫の中から、1997年、「朝鮮通信使」が描かれた大きな幔幕「幅1.25メートル、長さ10.6メートル)が発見されました。色鮮やかな染め物の幔幕で六〇人ほどの人物が描かれ、ラッパや太鼓の楽器を演奏する様子など、朝鮮通信使の一行の様子が鮮明に描かれています。染色の具合や人物の描き方から江戸時代のものと考えられます。白子は江戸時代、紀州藩の藩領で廻船問屋がつらなり千石船が往来する活気に満ちたところでした。津の分部町や東玉垣の唐人踊りと同様、江戸に出た伊勢商人が朝鮮通信使の華やかさにあこがれ、絵師に描かせて故郷に持ち帰り、お祭りでみんなを楽しませたのではないかと推測されています。

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明日、第22回全外教千葉セミナー開催です

明日(8日)13時より、千葉県教育会館にて全外教セミナーが開催されます。

たくさんの参加をお待ちしております。

なお、詳細は

http://www.zengaikyo.org/pdf/semina22.pdf

をご覧下さい。

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今号の編集後記より

名乗れないこどもたち
中学生の娘が新学年の名簿をもらってきました。60名弱の生徒のうち、「この子はフィリピン系」「その子は韓国朝鮮系」と、ほぼ4分の1が外国につながる生徒たちだと教えてもらいました。まだいるかもしれません。
ところが、それら生徒たちのうち、名前を見ただけで外国つながりと分かるのはほぼ半数のみです。残りの半分は気配すらしません。
多文化共生教育をかかげ、市内では先進的とされる地域ですが、これが現状です。保護者が安心してこどもを送り出せる学校づくりには、まだまだ課題が山積しています。

(EAS)

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