奈良県外国人教育研究会編『オッケトンム -遊び編-』

本書は、パンペヨン(朝鮮凧)の作り方を中心にまとめている。今まで、いろんな作り方を参考にしながら、ヨンの制作を繰り返してきたが、なかなかとんでくれなかった。
そこで、県外教では絶対「とぶ」ヨンをめざして作り方の研究?を重ねた結果が、この遊び編となった。しかも、ただヨンを作る内容だけではない。在日朝鮮人1世のハラボジのパンペヨンにまつわる思い出話やあげ方などを聞き取りし、やさしい読み物にもなっている。
この中でハラボジは「この凧は、わしの国の凧じゃ」と語り始める。生まれ故郷の朝鮮のマサンは、口では言い表せないないくらい美しく、ヨンをあげるにはもってこい。ハラボジの目はずうーと遠くを見ている。日本人の子どもタクミは「おじいさんは、どうして日本にいるの」と問いかける。ハラボジは、先の戦争のこと、日本に無理矢理連れてこられたこと、名前が二つあることなど静かに話す。
そして、二人でやっとあげたパンペヨンが高く高くあがる。タクミはそっと「ハラボジ…」って、心の中で呼んだ。まずは、こんなハラボジの思いを子どもたちにつなぎながら、ヨン作りにとりくんでほしい。他にわかり易いユンノリの遊び方等を収録。

在庫なし



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