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今号の巻頭言より

それを「プライバシー」と片づけて良いのですか?

つい先日、某高校の生徒と話していたときのことです。「私、パスポートが無いんです」「えっ、家族できみだけ?」「いえ、母と私です。弟は日本国籍になっています。それで領事館に行ったのですが、母は再発行できました。私は、写真の赤ちゃんが私だと証明できないという理由で、再発行できませんでした」「きみ進学希望だよね?どうするの?」「どうしましょう」ちょっと調べたところ、簡易DNA鑑定をおこなえばつつがなく決着する様なレベルの話だそうなのですが、問題は別のところに生じていました。この生徒の担任に声をかけ、事情を伝えたところ、「学校としてどこまで関われるものでしょうか。これはプライバシーですねよ」との返事でした。プライバシー。そうなんだろうけども、これを放置するとこの子は居場所を失ってしまうんだよね。なのに即座に「逃げの一手」を打つこの人は、いったい…。
その後管理職に相談したら「今すぐ対応するように」と指示されたようだけれど、ちゃんとやってくれるのでしょうか。通りすがりの私が動くよりは、生徒のすべてを把握しているはずの担任に期待したいと思うのは間違いでしょうか…?

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2011年度の集会案内のページをつくりました

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第23回全外教セミナー・徳島集会

  • 日時:2011年5月14日(土)14:00~
  • 場所:徳島市内(予定)
  • 内容:基調提案とパネルディスカッション

第32回全国在日外国人教育研究集会・奈良大会の日程

  • 日時:2011年8月17日(水)~19日(金)

詳細は

http://www.zengaikyo.org/?page_id=497

をご覧下さい。なお、随時更新をします。

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メールマガジン第194号を発行しました。

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今号の巻頭言より

身近な言葉を疑ってみよう

外国につながるこどもたちと日常的に付き合っていると、何気なく日本人が話す言葉の端々が気になって仕方のないことが多々あります。例えばその一つが「入籍」という言葉です。
この言葉は平生、「結婚」とほとんど同じ意味合いで用いられていますが、専門的な法律用語です。誰かの戸籍に誰かが入ることを指します。日本国籍者は20歳になれば、親から独立した自分の戸籍をつくることができます。自分の戸籍に自分が入る、これも入籍です。戸籍の筆頭人の配偶者になることだけが入籍ではないのです。さらには、夫婦間に子どもが生まれた場合、子どもは親(筆頭人)の戸籍に入籍する、といった次第です。当然、誰かが養子に迎え入れられることも入籍です。
すでにお分かりかと思いますが、「入籍」するのは日本国籍者に限られます。外国籍者は戸籍を持たないので、誰かの戸籍から出たり入ったりはできません。しかし、外国籍者と日本籍者との婚姻は、役所に届け出れば成立します。つまり、入籍=結婚と考える風習は二重に間違っているのです。ある時、南米出身の芸能人が日本人と結婚した際、テレビが「入籍」の語を用いたことがありました。その芸能人は現在では日本籍を有しているようなのですが、結婚当時もそうだったかは分りません。
日本で長く暮らしている外国につながる子どものなかには、自分が外国人なのか、それとも日本籍なのか知らず、親にも言えず悩む子がいます。16歳に達すれば分かるはずですが、その子が外国籍だった場合、日本社会の常識が自分を避けて通り過ぎる現実に傷つくことがあるかも知れません。教育には既成の文化を強制する性質が否応なくあるのは事実ですが、間違った常識、子どもの実態を無視したものの言い様は絶対に避けたいと考えます。

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メールマガジン第193号を発行しました

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今号の巻頭言より

いつまでこんな差別を続けるのか

すでにご存じかと思いますが、10月下旬、群馬県桐生市に住む小学校6年生女児が自宅で首つり自殺しているのが発見されました。新聞報道上の父親談によると、この生徒は2008年10月に愛知県名古屋市内の小学校から転校したのち、フィリピン人である母親が授業参観に出席して以来、複数生徒からいじめを受けるようになったと言います。両親は学校側と10回以上にわたり相談したが具体的な解決策の提示はなく、中学校入学とともに転居することを考えていた矢先の自殺だったそうです。
報道はさらに、学校長はいまだにいじめの認識が無く、そのことについても遺族の失望がつのる様子です。インターネットの書き込みでも、「群馬は関東地方のなかでは信じられない程閉鎖的だからこんなことが起こるのだろう」といったあきらめの声も聞こえてきます。
数年前、私が暮らすまちでも同じような差別事象が発生し裁判になったのですが、当時市教委でいじめを認定した担当の方とその後お話しする機会がありました。彼がそのとき語ったのは、「いじめ、民族差別の話を聞いたとき、私は悔しかったのです。子どもが子どもをその出自により差別する、これでは私たちの社会は50年前と何ら変わりが無いではありませんか。私は日本人として、こんな日本を変えたいのです。」とのことでした。
私たちがすべきことはただ一つ、すべての子どもたちがいまいる場所で、十全な自己実現を達成する手助けをすること、これだけです。子どもたちの権利を保障しない大人たちに対して、私たちはこれまで以上に厳しく対応しなければならないようです。

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メールマガジン第192号を発行しました

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今号の巻頭言より

秋は情報が少ない季節ですが…

ようやく秋らしくなってきました。外国人教育に関する情報は毎年、夏を越えるとぐっと少なくなります。各種イベント実施時期の狭間に当たるようです。

だが一方で、学校では運動会・体育祭や文化祭、秋の遠足、修学旅行など、ある意味で生徒に負担がかかる行事が目白押しです。外国につながる子どもたちは、学校に馴染んでいるでしょうか。夏休みが明けても登校しない子はいないでしょうか。

この時期、教員も支援する大人もちょっと疲れ気味です。気がついたら…といったことが無いように、子どもたちの様子には常に意識を向けましょう。

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今号の巻頭言より

(1)全外教の新しい冊子!

去る8月6日(金)から8日(日)の研究大会に多数のご参加をいただき、どうもありがとうございました。
さて、今大会の会場で、全外教の新しい冊子の紹介しました。『知っていますか?外国籍教員差別を!─外国籍教員の任用(常勤講師)問題の解決に向けて─』(500円)です。詳細については、こちらをご覧ください。

(2)暑い夏ですが

この夏はどこも異常な暑さです。予報では来月半ばまで続くようです。
暑さの中、外国につながる生徒たちを対象に、ボランティア、虹のかけ橋による学習教室が、各地で開かれています。中学生は、二期制でも三学期制でも、この夏の学習成果(特に宿題)が大きく成績に関わるので、とても重要な時期を過ごしています。
みなさんの近くに中学生がいたら、「宿題は終わった?」と声をかけてあげてください。可能ならば勉強を教えたり、自由研究のヒントを与えるなどしてください。あなたがちょっと手伝ってくれたことが、子どもたちの将来を切り開くきっかけにならないとも限りませんから。 (EAS)

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『知っていますか?外国籍教員差別を!―外国籍教員の任用(常勤講師)問題の解決に向けて―』

2008年4月、神戸市教育委員会は、いったん副主任に任命した外国籍教員を「外国籍」であることを理由に解任するという外国籍教員への差別事件を起こしました。

昨年、兵庫在日外国人人権協会・兵庫在日韓国朝鮮人教育を考える会は、『校長先生、私を差別するんですか -外国籍教員の任用(常勤講師)問題の解決へ向けて-』を出しました。この冊子は冊子は、垂水中学校での差別事件の報告をメインにしました。
今年度新たに出した冊子『知っていますか?外国籍教員差別を!―外国籍教員の任用(常勤講師)問題の解決に向けて―』は、「これを読めば、外国籍教員問題のすべてがわかる」というものをつくりたいという願いからつくったものです。まず、外国籍教員任用問題の歴史的経緯、法理論的な整理を行いました。また、外国籍教員の置かれた状況と課題の把握のために、全国在日外国人教育研究協議会(全外教)30周年を記念したシンポジウムの記録を掲載しました。さらに、資料編として外国籍教員に関する法規、通知、国会での議事録などを付録しました。まさに、外国籍教員問題に真正面から迫った冊子です。

なお、全外教30周年シンポジウムは、各地から外国籍教員がパネラーとして出席し、「在日外国人教員の任用の現状をめぐって」というテーマで話しあいました。在日教員の存在の意義やまわりとの軋轢などそれぞれの現場の実情を出しあい、また、各自治体の教員採用試験における国籍条項の撤廃、その後の採用状況等が語られ、外国籍教員が置かれた状況と課題を浮き彫りにしています。

資料編も充実しています。外国籍教員問題に関するすべての資料を収集できたのではないかと考えています。

目次

はじめに
孫 敏 男(兵庫在日外国人人権協会代表)

第一章 公立学校教員の国籍条項撤廃とその差別任用の問題
藤川正夫(兵庫在日韓国朝鮮人教育を考える会代表)
1)戦後の国籍の喪失措置と差別
2)地方公務員の国籍条項撤廃
3)70年代の教員採用
4)梁弘子さんのこと
5)「日韓法的地位協定に基づく協議の結果に関する覚書」(91年「覚書」)
6)1991年3月当時の文部省地方課長・小野元之の思想
7)まとめ

第二章 外国籍教員の格下げ任用の経緯
仲原良二(兵庫在日外国人人権協会副代表)
1)初期の国籍条項撤廃
2)国公立大学外国人教員任用法の前後
3)日韓「覚書」の国籍による合理的差異
4)まとめ

第三章 神戸市の副主任剥奪事件に抗する活動の歩み
小西和治(全国在日外国人教育研究所事務局長)
1)神戸市立垂水中学副主任剥奪事件とその波紋
2)市民団体・教員団体による訪韓行動
3)韓国政府が問題を重視!「日本政府は国際条約違反」と意見表明
4)年表と新聞記事で見る…常勤講師問題解決を目指す最近の動き

〈シンポジウム〉 ―在日外国人教員の任用の現状をめぐって―
1)自己紹介と各地の状況
2)在日外国人教員が学校にいることの意味
3)職場や社会に吹く風
4)在日外国人教員の任用の問題
5)壁に向かって…
6)会場から
〈パネラー〉
周人植(福岡市立壱岐小学校教員)
李大佑(京都市立春日野小学校教員)
韓裕治(神戸市立垂水中学校教員)
李智子(横浜市立横浜総合高校教員)
〈コーディネーター〉
小西和治(全国在日外国人教育研究所事務局長)

資料編
外国籍教員に関する法及び通知等
国会討議―外国籍者の公立小・中・高等学校の教員の任用について
外国籍教員採用(国籍条項撤廃)に関しての年表

あとがき
黄 光 男(兵庫在日外国人人権協会事務局長)

頒価500円
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『第31回全国在日外国人教育研究集会資料集』(第31回全外教三重大会実践報告集)』

第31回全外教三重大会の実践報告集『第31回全国在日外国人教育研究集会資料集』を発行しました。
各地の最新のとりくみや、差別事象へのとりくみなど、在日外国人教育の最先端の情報が満載です。残念ながら大会に参加されなかった 方は、ぜひともお買い求め下さい。頒価は1000円です。

お買い求めの際は、全外教までメールをいただくか、ご注文フォームでどうぞ。

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メールマガジン第190号を発行しました

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今号の巻頭言より

①ヘイトクライムが残した傷
先日東京の国連大学で、「ブラジル人の日本在住20周年」というセミナーに参加しました。報告者と参加者のなかに、これまで各地で外国人教育に関わってきた多くの仲間たちがいました。
この場で私が認識を新たにしたことがあります。在日ブラジル人の子どもたちが学校から遠ざかっていることが長年問題になっていますが、その理由の根底には、1997年に起きたエルクラノ事件が引き起こした、日本人・日本社会に対する恐れがあるという事実です。
14歳の少年が、外国人だということだけで日本人グループに襲撃され殺されたこの事件に関しては、 西野瑠美子さんの著作『エルクラノはなぜ殺されたのか-日系ブラジル人少年・集団リンチ殺人事件-』(明石書店、1999年)で、すでにお読みになった方が多いと思います。私も当時は衝撃を受けましたが、いつの間にか意識しなくなっていたようです。しかし、ブラジル人たちはそうではなかったのです。

②間もなく第31回全外教研究大会・三重大会です!
いよいよ今週末の8月6日(金)から8日(日)にかけて、年に一度の全外教大会が三重県鈴鹿市にて開かれます。
さまざまな情報や各地での成果を共有し、外国人教育推進のための力と為しましょう。みなさんの参加をお待ちしています。 (EAS)

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今号の巻頭言より

「宝塚の放火殺人事件」
今月初め兵庫県宝塚市で起きた事件は、みなさんご存じかと思います。15歳の中学生女子が、日頃から憎しみを溜めていた母親、義父そして妹の一家全員を殺害しようとして、友人とともに深夜自宅に放火した結果、母親は焼死し、残る二人も重傷を負ったと、新聞記事が伝えています。そしてこの一家全員がブラジル国籍であるということも。
外国につながる中学生が起こした事件のうち、過去に大きく報道されたものとしては、2004年の東京・高田馬場が記憶に新しいです。夜中にゲームセンターで出会った5歳男児を13歳女児が、12メートルの高さから衝動的に突き落としたが、幸いかすり傷程度で済んだという事件です。被害者・加害者の双方が外国につながる子どもであったことから、子どもたちの「居場所」をどう確保するかが課題だと、事件を受けて集まった全国の仲間たちと話し合ったのを覚えています。
前回と今回の事件を比較すると、大きく違う点があります。今回の生徒は、事前に燃焼実験をおこなうなどとても計画的に見えるのです。だが直後に後悔した事実などを考慮すると、冷徹な殺人者ではないことが分かります。自らの行為がどのように結果するか、理解はしても実感できないほど孤立を深めていたのでしょうか。
子どもたちに居場所がないのだなと、いずれの場合も強く感じます。ブラジル人生徒は、家庭でも学校でも言葉の壁が立ちふさがり、精神的にも物理的にも傷つけられてきたようです。
私たちおとなは為すべきことを為していない。子どもの健全な成長を保障しない環境下、子どもたちの事件は起こるべくして起こるのです。新たな事件を聞いて驚きはありませんが、自責ばかりが募ります。 (EAS)

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